論語 為政第二(いせい) 24文の漢文と現代訳

論語全文(漢文、訳) : 2014.08.28 Thursday

ここでは論語の第編 為政 第二(いせい)の漢文、読み仮名、現代語訳を紹介します。


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為政第二_01

子曰
爲政以徳
譬如北辰居其所
而衆星共之
しいわく
まつりごとをなすにとくをもってす
たとえばほくしんのそのところにいて
しゅうせいのこれにむかうがごとし
孔子が言った
徳をもって政治を行えば
それはいわば北極星があり
他の星々を従えるようになる

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為政第二_02

子曰
詩三百
一言以蔽之
曰思無邪
しいわく
しさんびゃく
いちげんもってこれをおおえば
いわくおもいよこしまなし
孔子が言った
詩経には300以上の詩があり
これらを一言であらわすと
素直な人間性のあらわれである

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為政第二_03

子曰
道之以政
齊之以刑
民免而無恥
道之以徳
齊之以禮
有恥且格
しいわく
これをみちびくにまつりごとをもってし
これをととのうるにけいをもってすれば
たみまぬがれてはじなし
これをみちびくにとくをもってし
これをととのうるにれいをもってすれば
はじありてかつただし
孔子が言った
人々を法律によって道びき
刑罰によって正すならば
人々は罪を逃れ、恥とも思わなくなる
人々を道徳によって道びき
礼儀によって正すならば
人々は恥を知り正しくあろうとする

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為政第二_04

子曰
吾十有五而志于學
三十而立
四十而不惑
五十而知天命
六十而耳順
七十而從心所欲
不踰矩
しいわく
われじゅうゆうごにしてがくにこころざす
さんじゅうにしてたつ
しじゅうにしてまどわず
ごじゅうにしててんめいをしる
ろくじゅうにしてみみしたがう
しちじゅうにしてこころのほっするところにしたがいて
のりをこえず
孔子が言った
私は15歳で学問を志した
30歳で学問で身を立てられ
40歳で学問への迷いがなくなり
50歳で自らの天命を知った
60歳で人の言葉を偏見無く聴け
70歳で心のままに行動しても
人の道を踏み外すことが無くなった

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為政第二_05

孟懿子問孝
子曰
無違
樊遲御
子告之曰
孟孫問孝於我
我對曰
無違
樊遲曰
何謂也
子曰
生事之以禮
死葬之以禮
祭之以禮
もういしこうをとう
しいわく
たがうことなかれと
はんちぎょたり
しこれにつげていわく
もうそんこうをわれにとう
われこたえていわく
たがうことなかれと
はんちいわく
なんのいいぞやと
しいわく
いきてはこれにつかうるにれいをもってし
ししてはこれをほうむるにれいをもってし
これをまつるにれいをもってす
孟懿子が親孝行について尋ねた
孔子が言った
間違えることがないようにと
樊遲が(孔子の)馬車御者をしていた
ある日、孔子が告げた
孟懿子が親孝行について尋ねられ
孔子が答えた
間違えることがないようにと
樊遲が言った
どのような意味ですか?
孔子が言った
両親が生きていれば礼儀を尽くし
亡くなった時には礼儀をもって葬儀し
その後は礼儀をもって供養することだ

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為政第二_06

孟武伯問孝
子曰
父母唯其疾之憂
もうぶはくこうをとう
しいわく
ふぼはただそのやまいをこれうれう
孟武伯が孝について尋ねた
孔子が言った
両親には自分たちの健康だけを考えるように

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為政第二_07

子游問孝
子曰
今之孝者
是謂能養
至於犬馬
皆能有養
不敬何以別乎
しゆうこうをとう
しいわく
いまのこうは
これよくやしなうをいう
けんばにいたるまで
みなよくやしなうことあり
けいせずんばなにをもってわかたんや
子游が孝について尋ねた
孔子が言った
今の孝とは
両親をよく養うこと
それだけでは犬馬を養うと変わらない
敬意があるか
何で区別するというのか

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為政第二_08

子夏問孝
子曰
色難
有事弟子服其勞
有酒食先生饌
曾是以爲孝乎
しかこうをとう
しいわく
いろかたし
ことあればていしそのろうにふくし
しゅしあればせんせいにせんす
すなわちここをもってこうとなさんや
子夏が孝について尋ねた
孔子が言った
表情をどうするか難しい
もし年長者に代わり雑務をして
酒食を自分より先に年長者に供した
それをもって本当に孝行者といえるか?

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為政第二_09

子曰
吾與回言終日
不違如愚
退而省其私
亦足以發
回也不愚
しいわく
われかいということしゅうじつ
たがわざることぐなるがごとし
しりぞきてそのわたくしをかえりみれば
またもってはっするにたる
かいやぐならず
孔子が言った
私が顔回と一日中話しても
彼は愚か者のように
私に一度も反論しない
しかしその後、彼の言動をみると
顔回は愚か者ではない

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為政第二_10

子曰
視其所以
觀其所由
察其所安
人焉廋哉
人焉廋哉
しいわく
そのもってするところをみ
そのよるところをみ
そのやすんずるところをさっすれば
ひといずくんぞかくさんや
ひといずくんぞかくさんや
孔子が言った
その人の行動を見て
現在までの経歴を観て
未来の姿を推察すれば
その人の人格が理解できる
その人の人格が理解できる

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為政第二_11

子曰
温故而知新
可以爲師矣
しいわく
ふるきをたずねてあたらしきをしれば
もってしたるべし
孔子が言った
歴史や伝統を学び現代を理解し
それを活かすことができれば師になれる

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為政第二_12

子曰
君子不器
しいわく
くんしはきならず
孔子が言った
人格者は用途の限られた器ではない

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為政第二_13

子貢問君子
子曰
先行其言
而後從之
しこうくんしをとう
しいわく
まずそのげんをおこない
しかるのちにこれにしたがう
子貢が人格者について尋ねた
孔子が言った
言うことをまず実行して
後から語ることだ

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為政第二_14

子曰
君子周而不比
小人比而不周
しいわく
くんしはしゅうしてひせず
しょうじんはひしてしゅうせず
孔子が言った
人格者は幅広く交際するが
非人格者は隔たった少数と交際する

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為政第二_15

子曰
學而不思則罔
思而不學則殆
しいわく
まなびでおもわざればすなわちくらし
おもいてまなばざればすなわちあやうし
孔子が言った
学んで考えなければ理解できない
学ばず考えれば独善になり危険だ

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為政第二_16

子曰
攻乎異端
斯害也已
しいわく
いたんをおさむるは
これがいあるのみ
孔子が言った
自分と異なる考えを攻撃するのは
害にしかならない

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為政第二_17

子曰

誨女知之乎
知之爲知之
不知爲不知
是知也
しいわく
ゆう
なんじにこれをしることをおしえんか
これをしるをこれをしるとなし
しらざるをしらずとなす
これしるなり
孔子が言った
仲由子路よ
あなたに「知る」を教えよう
知っていることを知っていると認め
知らないことを知らないと認めること
これが「知る」ということだ

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為政第二_18

子張學干祿
子曰
多聞闕疑
愼言其餘
則寡尤
多見闕殆
愼行其餘
則寡悔
言寡尤
行寡悔
祿在其中矣
しちょうろくをもとむるをまなぶ
しいわく
おおくききてうたがわしきをかき
つつしみてそのあまりをいえば
とがめすくなし
おおくみてあやうきをかき
つつしみてそのあまりをおこなえば
くいすくなし
げんにとがめすくなく
おこないにくいすくなければ
ろくそのうちにあり
子張が俸禄をもらう方法を尋ねた
孔子が言った
多くの意見を聞いて疑わしいものを除去し
意見を言うようにすれば
他人から非難されにくくなる
多くの物事を見て悪いものを除去し
行動に反映させれば
公開することが少なくなる
言葉を非難されず
行動に後悔がなければ
王の信頼を得て、願いがかなう

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為政第二_19

哀公問曰
何爲則民服
孔子對曰
舉直錯諸枉
則民服
舉枉錯諸直
則民不服
あいこうとうていわく
なにをなさばすなわちたみふくせん
こうしこたえていわく
なおきをあげてこれをまがれるにおけば
すなわちたみふくせん
まがれるをあげてこれをなおきにおけば
すなわちたみふくせず
哀公が質問した
どうすれば民衆が従うか
孔子が答えた
誠実な人を不誠実な人の上に置けば
民衆は意志に従う
不誠実な人を誠実な人の上に置けば
民衆は意志に従わない

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為政第二_20

季康子問
使民敬忠
以勸
如之何
子曰
臨之以莊則敬
孝慈則忠
舉善而教不能則勸
きこうしとう
たみをしてけいちゅうにして
もってすすましむるには
これをいかんせん
しいわく
これにのぞむにそうをもってすればすなわちけい
こうじなればすなわちちゅう
ぜんをあげてふのうをおしうればすすむ
季康子が尋ねた
民衆から敬意忠実を受けて
民衆が仕事に励むには
どうすればよいか
孔子が言った
威厳のある態度をとれば
民衆はあなたを敬う
善人を登用し未熟者を教育すれば仕事に励む

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為政第二_21

或謂孔子曰
子奚不爲政
子曰
書云
孝乎惟孝
友于兄弟
施於有政
是亦爲政
奚其爲爲政
あるひとこうしにいいていわく
しなんぞまつりごとをなさざる
しいわく
しょにいう
こうなるかこれこう
けいていにゆうなり
ゆうせいにほどこすと
これまたまつりごとをなすなり
なんぞそれまつりごとをなすことをなさん
ある人が孔子に尋ねた
どうして政治にかかわらないのかと
孔子が言った
書経に
親孝行し
友達・兄弟と仲良くすれば
政治に良い影響を与える とある
それもまた政治にかかわることだ
なぜ実際に政治にかかわる必要があるのか

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為政第二_22

子曰
人而無信
不知其可也
大車無輗
小車無
其何以行之哉
しいわく
ひとにしてしんなくんば
そのかなるをしらざるなり
たいしゃにげいなく
しょうしゃにげつなくんば
それなにをもってかこれをやらんや
孔子が言った
人として信義が無ければ
うまくやっていくことはできない
大きな牛車に横木がなく
小さな馬車に横木止めがなければ
どうして走らせることができるだろうか

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為政第二_23

子張問
十世可知也
子曰
殷因於夏禮
所損益可知也
周因於殷禮
所損益可知也
其或繼周者
雖百世可知也
しちょうとう
じゅっせいしるべきや
しいわく
いんはかのれいによる
そんえきするところしるべきなり
しゅうはいんのれいによる
そんえきするところしるべきなり
それあるいはしゅうにつぐものは
ひゃくせいといえどもしるべきなり
子張が尋ねた
10世代後の世の中を予見できるか
孔子が言った
殷は夏の儀礼を受け継いでいる
何を改めたか記録でわかる
周は殷の儀礼を受け継いでいる
何を改めたか記録でわかる
たとえ周をどの王朝が受け継いだとして
100世代先まで予見できる

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為政第二_24

子曰
非其鬼而祭之
諂也
見義不爲
無勇也
しいわく
そのきにあらずしてこれをまつるは
へつらいなり
ぎをみてなさざるは
ゆうなきなり
孔子が言った
自分の祖先でもないのに祭るのは
諂うことだ
正義を行うときに行動しないのは
臆病者だ



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