論語 堯曰第二十(ぎょうえつ) 5文の漢文と現代訳

論語全文(漢文、訳) : 2014.09.08 Monday

ここでは論語の第二十編 堯曰第二十の漢文、読み仮名、現代語訳を紹介します。


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堯曰第二十_01

堯曰
咨爾舜
天之暦數
在爾躬
允執其中
四海困窮
天禄永終
舜亦以命禹

予小子履
敢用玄牡
敢昭
告于皇皇后帝
有罪不敢赦
帝臣不蔽
簡在帝心
朕躬有罪
無以萬方
萬方有罪
罪在朕躬
周有大賚
善人是富
雖有周親
不如仁人
百姓有過
在予一人
ぎょういわく
ああなんじしゅん
てんのれきすう
なんじのみにあり
まことにそのちゅうをとれ
しかいこんきゅうせば
てんろくながくおわらんと
しゅんもまたもってうにめいず
いわく
われしょうしり
あえてげんぼをもちいて
あえてあきらかに
こうこうたるこうていにつぐ
つみあるはあえてゆるさず
ていしんおおわず
えらぶことていのこころにあり
わがみにつみあらば
ばんぽうをもってするなかれ
ばんぽうにつみあらば
つみはわがみにありと
しゅうにたいらいあり
ぜんにんこれとめり
しゅうしんありといえども
じんじんにしかず
ひゃくせいあやまちあらば
われいちにんにあり
尭が言った
あぁ舜よ
天命は今や
お前の双肩にある
極端ではなく中庸を守り世を治めよ
天下の人々は困窮している
天の恵みが永遠に続かん事を願う
舜もまた禹に帝位を譲る時に同じ事を命じた
(殷の湯王が)言った
ふつつかな私ですが
黒い牡牛を供物として捧げて
謹んで申し上げます
天におわす上帝陛下に
天に罪ある者は決して許しません
天下の賢人は隠さず用いて
陛下の御心にかなうように致します
もし私に罪があったとしても
どうか人々に罰を与えないで下さい
もし人々に罪があったとしたら
どうか私に罰をお与え下さい
周には多くの天恵があり
人々は豊かであった
私には多くの親族がいるが
仁の心を持った人物にはかなわない
もし人々に罪があったとしたら
それは全て私の罪だ

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堯曰第二十_02

謹權量
審法度
脩廢官
四方之政行焉
興滅國
繼絶世
舉逸民
天下之民歸心焉
所重民食喪祭
けんりょうをつつしみ
ほうどをつまびらかにし
はいかんをおさむれば
しほうのまつりごとおこなわれん
めっこくをおこし
ぜっせいをつぎ
いつみんをあぐれば
てんかのたみこころをきす
おもんずるところはたみのしょくとそうとさいなり
度量衡などの単位を整え
法令を明らかにし
廃れた官位を復活させれば
天下の政治は上手く行くだろう
滅んだ国を復興させ
廃れた家を継がせ
野に居る賢人を用いれば
天下の人々は心から帰服するだろう
民衆と食物、喪礼と儀式を重んじなければならない

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堯曰第二十_03

寛則得衆
信則民任焉
敏則有功
公則説
かんなればすなわちしゅうをえ
しんなればすなわちたみにんず
びんなればすなわちこうあり
こうなればすなわちよろこぶ
寛容であれば人望を得られる
誠実であれば信頼を得られる
鋭敏であれば功績を得られる
公平であれば人々が喜ぶ

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堯曰第二十_04

子張問於孔子曰
何如斯可以從政矣

子曰
尊五美
屏四惡
斯可以從政矣
しちょうこうしにといていわく
いかなればこれもってまつりごとにしたがうべきか
しいわく
ごびをたっとび
しあくをしりぞくれば
ここにもってまつりごとにしたがうべし
子張が孔子に尋ねた
どうやって政治に携わるべきですか?

孔子が言った
五つの美徳を尊び
四つの悪徳を退ければ
政治に携わってもよいだろう
子張曰
何謂五美
子曰
君子惠而不費
勞而不怨
欲而不貪
泰而不驕
威而不猛
しちょういわく
なにをかごびという
しいわく
くんしはけいしてついやさず
ろうしてうらまず
ほっしてむさぼらず
たいにしておごらず
いありてたけからず
子張が言った
その五つの美徳とは何ですか?
孔子が言った
人格者は恩恵を施すときは無駄はしない
労働させるときは恨みを買わない
欲する物があっても貪欲にならない
ゆったりとして傲慢にならない
威厳を保って乱暴はしない
子張曰
何謂惠而不費
子曰
因民之所利而利之
斯不亦惠而不費乎
擇可勞而勞之
又誰怨
欲仁而得仁
又焉貧
君子無衆寡
無小大
無敢慢
斯不亦泰而不驕乎
君子正其衣冠
尊其瞻視
儼然人望而畏之
斯不亦威而不猛乎
しちょういわく
なにをかけいしてついやさずという
しいわく
たみのりするところによりてこれをりす
これまたけいしてついやさざるにあらずや
ろうすべきをえらびてこれをろうす
またたれをかうらまん
じんをほっしてじんをえたり
またいずくんぞむさぼらん
くんしはしゅうかとなく
しょうだいとなく
あえてあなどるなし
これまたたいにしておごらざるにあらずや
くんしはそのいかんをただしくし
そのせんしをたっとくす
げんぜんとしてひとのぞみてこれをおそる
これまたいありてたけからざるにあらずや
子張が言った
恩恵を施すときは無駄はしないとは?
孔子が言った
人々の利益を考え
恩恵を施すから無駄はない
人々を納得させてから労働させるので
誰からも恨みは買わない
仁を得ようとして仁を得られるのだから
他の物に貪欲にはならない
人格者は人を貧富や貴賎によって
侮る事が無いので
ゆったりとて
傲慢にはならない
人格者は正しく礼服を身にまとって
視線も振る舞いも厳かにするから
人々は君子を見て畏敬の念を抱く
だから乱暴などせずとも威厳が保たれる
子張曰
何謂四惡
子曰
不教而殺
謂之虐
不戒視成
謂之暴
慢令致期
謂之賊
猶之與人也
出納之吝
謂之有司
しちょういわく
なにをかしあくという
しいわく
おしえずしてころす
これをぎゃくという
いましめずしてなるをみる
これをぼうという
れいをみだりにしてきをいたす
これをぞくという
これをひとしくひとにあたうるなり
すいとうのやぶさかなる
これをゆうしという
子張が言った
四つの悪徳とは何ですか?
孔子が言った
教育も施さずに死刑にする
これを残虐と言う
指導せずに成果を出させようとする
これを乱暴と言う
いいかげんな規則を与え厳しく取り締まる
これを国を害する賊と言う
人々に施しをするのに
出し惜しみをする
これを役人根性と言う

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堯曰第二十_05

孔子曰
不知命
無以爲君子也
不知禮
無以立也
不知言
無以知人也
こうしいわく
めいをしらざれば
もってくんしとなすなきなり
れいをしらざれば
もってたつなきなり
げんをしらざれば
もってひとをしるなきなり
孔子が言った
与えられた天命を理解しなければ
人格者として指導できない
礼の持つ意味を理解しなければ
人として立つ事はできない
言葉を理解しようとしなければ
人を理解する事などできない



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